|
体長が体高の2倍もあり全犬種の中で最も短足、胴長の犬として知られている。
ダックスフントの「フント」は「ハウンド」と同義語で、
愛敬のある家庭犬として定着しているダックスフントも元来、
立派な獣猟犬グループに属す犬である。 |
|
|
|
中世には現在のドイツ周辺で
「テッケル」と呼ばれる
短足の犬が飼育されていたとの記録があり、
ダックスフントはバセット・ハウンドと共通の
祖先をもつものと考えられる。
ダックスフントは犬名が示すように
穴熊(Da-chs)や小獣狩りを得意とする犬で、
視覚で発見する事が困難な
穴熊狩りに主として使用されて来た。 |
 |
|
|
|
ハウンドグループの犬は、大きく分けて視覚ハウンドと嗅覚ハウンドに二分されるが、
ダックスフントは典型的な嗅覚ハウンドに属す犬である。
穴熊は農作物を喰い荒らす害獣であったが、
一方その毛皮は高価で、穴熊猟は経済活動として行われていた。
穴熊は夜行性で、昼間は巧妙に掘った穴の奥に潜んでいる。
穴熊は獰猛で15kg前後もあるため、追跡側にも体力と精力が必要で、
体格の大きい猟犬が起用された。 |
|
|
|
 |
初期のダックスフントは15kgが普通であり、
穴熊の穴は小さいため、
必然的に短足の犬が選抜される事になった。
穴熊猟は嗅覚によって穴を捜す事に始まり、
穴に入り込んで穴熊を発見し、
威嚇し、穴から追い出す方法で行われた。
ダックスフントは体格の割に吠え声が大きく、
短足の前趾は時に土を掘り、
穴を広げるのに役立った。 |
|
|
|
ダックスフントのサイズはスタンダードとミニチュアに分類する国が多い。
ヨーロッパではスタンダード、ミニチュアの下に
カニンヘン(カニチュア・ラピッドとも呼ぶ)サイズを設けて3区分している。 |
|
|
|
原産国ドイツでのダックスフントの扱いはあくまで狩猟犬であり、
紆余曲折はあるものの猟性能に由来する分類方法が残っている。
つまり、ダックスフントの3つのサイズの分類は体重や体高ではなく、
穴の大きさに適合する「胸囲」で区分すると言うものである。 |
|
|
|
ダックスフントの被毛の種類はスムース、ワイヤー、ロングと3種ある。
最もポピュラーなのはスムース(短毛種)で、光沢のある毛が皮膚に密着して生えている。
スタンダードサイズのスムースコートがダックスフントの基本型である。
短毛ダックスフントにミニチュア・シュナウザーやスコテッシュ・テリア、
アイリッシュ・テリア、ダンディ・ディンモント・テリアなどを交配して作出されたのが
ワイヤーヘアー(剛毛種)でテリアの風貌をあわせ持っている。
ロングヘアー(長毛種)は、短毛ダックスフントに小型のスパニエル系や、
アイリッシュセッターを交配して作出されたもので、
シルクの感触を持つ長毛に特徴がある。
ロングヘアーダックスフントは性格的にもスパニエル犬種を思わせるものがある。
毛質のタイプが固定された現代では、被毛タイプの異なる犬との交配は害が多い。
いずれのタイプにも属さない被毛の子犬が生まれる事が多いばかりか、
これらのタイプは数世代に渡り毛質が定まらない。
長毛ダックスフントは短毛種や剛毛種との交配を禁じられている。
近年、ダックスフントが実猟に使われる事はほとんどなく、
多くの国で家庭犬として高い人気を集めている。 |
|
|
|
短足であるため、散歩の距離は短くてよく、
被毛の手入れも簡単である。
愛情深く、遊び好きで、
適度な警戒心を持ち番犬としても有用である。
我が国では戦前、戦後を通じ何回かの
ダックスフントブームを経験している。
近年のブームは、出産子犬の4頭に1頭が
ダックスフントと言う過熱ぶりである。 |
 |